4分の4拍子なら4拍で1サイクル、4分の3拍子なら3拍で1サイクルと、私たちはこのような連続して規則性のある音の周期にリズムを感じ、歌ったり踊ったり、体を揺らしたりしています。グルーピングはポリリズムの一種であり、楽曲の軸となる音の周期に、あえて異なる周期をのものを同期させることでリズム全体に独特のニュアンスを与えることができます。
今回は16分音符の3つ割りについて情報をシェアしたいと思います。
16分音符は基本4つの音を1グループとすることが多いと思いますが、これを3つの音で1グループとして演奏していきます。
準備する物
16分音符の音価の感覚(リズム感)
3つの音で構成する音のグループ
このテクニックは16分音符の音価がある程度正確に発音できた方が習得が速く、リズムも安定します。(16分音符の感覚に不安のある方は先にこちらをどうぞ)
3つの音のグループはまず両手で処理できるものから始め、感覚がつかめたらバスドラムや、シンバル+バスドラムのような組み合わせ、フラムなどのテクニックを取り入れていくと表現の幅が広がります。
ステップ1仕組みを理解する
はじめに16分音符を1小節分書き出し、
3つの音符ごとに括弧()やスラッシュ/で区切ります。
1小節には3つの音のグループが5つ入り、1つ音が余ることがわかりました。3×5+1=16(もしくは3×4+4=16としても良いと思います)
次は2小節で同じ作業を行います。
2小節の時は3つの音のグループが10個入り、最後に2つ音が余ることがわかりました。3×10+2=32
次は4小節です。
これで小節・拍と3つの音のグループとの位置関係を可視化することができました。
面倒ではありますが、このようにして一度書き出したりソフトで打ち込むことである程度仕組みを理解し、それを参照しながら習得のフェーズに進んだ方が私の体験上では効率が良かったように思います。
最後に、ご自身で考えた3つの音のパターンをこれに適用させます。今回はRLL、1音目のRにアクセントを置くパターンを用います。
それでは、次の習得のフェーズに進みましょう。
ステップ2習得する
まずは1小節のフレーズからトレーニングします。
この音のグループの場合、アクセント部分をメロディと捉え、このような感覚で捉えても良いかもしれません。
足で4分音符(難しい場合は8分音符→慣れたら4分音符)を取りながらこのメロディを口ずさんでタイミングに慣れます。口で楽に歌えるようになったら手も合わせて動かします。
これに慣れてきたら次はメロディの隙間を16分音符で埋めていきます。
こちらは口ずさむのがなかなか大変ですが、よければ是非試してみてください。
つい疎かにしがちな弱い音の音価がしっかり取れるようになります。
そして、これをガイドとして手を動かしていきます。1小節が出来るようになったら2小節4小節8小節と演奏する長さを延長していきます。
ここまで楽にできるようになったら一応使える知識にはなっているとは思うのですが、更に以下のトレーニングを行うことで使い勝手がより自由になり、リズムの精度も上がります。
、と言いますのも上記のトレーニングでは4分(8分)音符の足踏みと口による音のメロディを拠り所にして成り立っている、いわば補助輪をつけたような状態であるからです。この補助輪を外して、より独立した、自由な状態を目指しましょう。(参考 苦労して身につけたテクニック、応用できていますか?)
いつものように、とりあえずの目標は4/4なら1,2,3,4の4カウント、3/4なら1,2,3の3カウントを口ずさみながら先程と同じ動作ができるようになることです。ここでは、ご自身の作ったフレーズにフットワークが含まれている場合を除いて足踏みはしないことをお勧めします。ワンパターンに慣れすぎると応用の妨げになる恐れがあるためです。
今回の音価は16分音符ですので、カウントも16分音符から始めるのが良いかと思います。
16分音符は1, i(イ), &(エン), da(ダ)でカウントします。このカウントと手のフレーズがうまく合わさるように練習していきます。
これを1、2、4、8小節と連続して演奏できる長さを延長していきます。
次はカウントを8分音符に減らします。8分音符のカウントは1, &(エン), 2, &(エン)です。
8分音符でできるようになったらカウントを4分音符に減らし、これがストレスなくできるようになったら習得のフェーズは終了です。
ステップ3活用する
フレーズを習得したらどんどん活用していきましょう。
習得のフェーズで練習していたテンポと、応用したい曲のテンポに隔たりがある場合、曲のテンポにフレーズを合わせていく必要があります。場合によっては音価を変える必要が出てきますが、それはまたの機会に。
最初に作ったフレーズが十分できるようになったら、フレーズの内容を変えて応用してみてください。上で既に述べていますが、3つの構成音にバスドラムを加えたり、シンバル+バスドラムのような組み合わせ、フラムなどのテクニックを取り入れていくと表現の幅がグッと広がります。
まとめ
・16分音符を書き出して3つの音ごとにスラッシュなどで区切り、小節・拍と3つの音のグループとの位置関係を把握する
・4分音符で足踏みをしながらフレーズを口ずさみ、それに合わせて手を動かす
・1,2,3,4の4カウントを声に出しながら演奏できるようにする
以上16分音符の3つ割りについて情報をシェアさせていただきました。皆様のドラムがより楽しくなるきっかけになりましたら幸いです。
【Youtube】16分音符の3つ割り Grouping 16th notes into 3
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