4分音符、8分音符を習得したら、次は16分音符に挑戦してみましょう。

こちらで紹介している練習法は4分音符と8分音符の知識を活用して行いますので、これらの音符をある程度正確に演奏できるようにしておくと理解が早まります。もし8分音符の理解が曖昧なようでしたらこちらを先にどうぞ。

ステップ1仕組みを理解する

4分の4拍子の場合、16分音符の音価は曲のテンポ(=4分音符の音の間隔)をもとに、これを4分割した長さですので、曲やテンポが変われば16分音符の音価も変わってしまいます。

したがって楽曲中の4分音符の間隔をしっかり捉えることがより正確な16分音符の音価を導き出すポイントになります。これは逆に16分音符の間隔をしっかり感じることができると、そこから逆算して4分音符のより正確な間隔を把握することができるとも言えます。(参考:「周りの音を聴いて合わせなさいって言われてもどうすれば…。」共演者の演奏や音源からより正確な現在地を把握する)

それでは、16分音符の音価を4分音符、8分音符と比較しながら理解していきましょう。

4分音符のバスドラムを1小節分書き出すか、譜面作成ソフトで打ち込みます。(参考: musescoreでドラム譜を作る

1つの4分音符に対し4つの16分音符(スネア)を追記します。

8分音符と合わせたものも作ってみましょう。

これで16分音符と4分音符、8分音符との位置関係を可視化することができました。

ご覧になってみてお気づきかとは思いますが、16分音符は4つごとに4分音符と音が重なるポイントがあります。また、8分音符とは2つごとに音が重なります。

まずはこの4分音符、8分音符を案内役(ガイド)として聴きながら16分音符を発音し、この”音の重なるポイント”できちんと音が合っているかどうかを確認しながら練習します。

ステップ2習得する

次はフレーズを習得する段階に進みます。

まずは16分音符4つで完結するフレーズを作ります。初めはこのようにシンプルなフレーズからマスターしていくと良いでしょう。(慣れてきたら音色やアクセント位置を変えるなどしていろんなバリエーションをつくってみましょう)

次に、これを口で口ずさめるよう擬音化します。

擬音化は上記に限らず発音しやすいもの、実際の音に近いものを考えて使っていただければ良いと思います。

次はこれを8分音符に合わせて歌っていきます。

8分音符はメトロノームを使ったり、手元に場合は足踏みをして代わりをします。

口で十分歌えるようになったら、これに合わせて手も動かします。口と手の発音がきちんと一致するように心がけて練習されることをお勧めします。

はじめは1小節から、それから徐々に2小節4小節~と連続して演奏できる長さを伸ばしていきましょう。

8分音符のガイドで十分演奏できるようになったら、今度はガイドを4分音符に変更します。(音の重なるポイントが少なくなり、より自立したリズム感が必要となります)

これも口から始めて、次に手での発音をシンクロさせていきます。

ある程度長い小節数を無理なくこなせるようになったら次のステップに進みます。

ステップ3習熟させる

ステップ2をクリアすると、楽曲やメトロノームに合わせてフレーズを演奏することができるようになっているはずです。しかし、この段階ではまだメトロノームや足踏み、口の動きという補助つきの状態ですので、このいずれか、あるいは全てを失ってしまうと思ったように表現できなくなる恐れがあります。(無自覚にリズムが崩れていたりすることがあります)

また、私自身もしばしば経験するのですが、覚えたてのフレーズを使おうとするとき演奏することに集中しすぎてしまい、他の情報が入ってこなくなったり反応できなくなることがあります。ここでは”フレーズを演奏するという行為”を”そこまで集中しなくてもできること”に変えていくための練習をご紹介します。

ステップ2ではメトロノームや足踏みにガイドをしてもらっていましたが、今度は口がこの役目を担います。

まずは8分音符からです。

8分音符は1, &(エン)2, &(エン)~とカウントします。

これを口ずさみながら手でフレーズを演奏していきます。

8分音符の裏拍(&)は音の重なるタイミングを意識しながらもつられてアクセントがついてしまわないように注意しましょう。

ステップ2の時よりもグッと難しくなると思いますが、繰り返し練習することにより次第に慣れていきます。

これができるようになったら口のカウントを4分音符に減らします。

ここまでクリアできれば、かなり余裕をもって演奏できるようになっていると思います。

今回はここまでです。早速曲の中で使ってみたり、新しいフレーズを作ってどんどん使える技を増やしていきましょう。

まとめ

・16分音符の音価は4分音符の音の間隔から導かれる

・16分音符4つで構成するフレーズを作りガイドを頼りに口ずさむ、手を動かす

・メトロノームの役割を口で行い、これに合わせて手だけでフレーズを演奏する

16分音符は今後新しい技術を習得していく上で欠かせない知識です。

ぜひマスターして次のステップに進みましょう!