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片手の連打が追いつかない
片手で16分音符(アップテンポの8分音符等)を演奏することはストロークの速さに加え持久力が必要とされることから、少なからぬドラマーにとって難易度の高い部類に入るのではないかと思います。
最近片手16ビートやボサノバ、サンバのパターンに挑戦中のドラマーさん複数人から、思うように曲の速さについていけないというお話を聞く機会があり、奏法とトレーニング法を調べてみることにしました。
指先を使ったスティッキング
物を持ち上げたり引っ張ったりする場面を想像してみてください、床に落ちたコインを拾ったりするのは指先にしか出来ず、重たいバケツや鞄などを持ち上げる時には腕全体を使ってぐいっと引き上げなければなりません。
このように腕の部位には適材適所があることが分かります。
ドラムのスティッキングについても、腕〜指先と使う部位が末端になるほど力が弱くなる反面、細かく素早い動きが得意になっていきます。
この項では指先をスティッキングに活用していくためのトレーニングをご紹介します。
親指と人差し指でスティックをつまむように持ち、この2本の指でスティックをゆらゆらと揺らします。
この動きを利用してスティックのチップを打面上でバウンドさせます。
親指と人差し指以外に、中指、薬指、小指でも同じようにバウンドできるように練習します。
時間があれば複数の指のペアを使って同じ動作を行います。この動作の狙いは指を使ってスティックをバウンドさせる感覚をつかむことです。
バウンドさせる感覚がつかめてきたら親指と人差し指でつまむように持ち、中指〜小指の3本の指を添えて同じ動作を行います。
何度も練習していくと指に伝わってくるスティックの重さが軽く感じられるような感覚が得られることがあるかと思います。これはうまくバランスを取ることができている証拠ですので、スピードが上がってもその感覚でリバウンドを続けていくことができるようトレーニングしていきます。
腕の回転を利用したスティッキング
鍵穴に鍵を差し込み、解錠する場面を想像してみてください。鍵を握った指先から肘にかけての線が回転の中心となり腕が回転していることかと思います。
この項では上記の腕の回転を利用したスティッキングについてのヒントをお伝えします。
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拳骨を作って力を入れて握りながら左右に回転させます。
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徐々に拳の力を抜いていき最後は指先がダラっと下がった状態に。
随分と回転させやすくなったのではないでしょうか、このエクササイズで肩、肘、手先の腕全体に緊張やこわばりの生じない状態で腕を回すことができる感覚を覚えましょう。
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スティックを持ちます。上述のようにスティックを握りしめてしまうとスムーズな回転の妨げとなりますので、添えるように軽く持つようにしましょう。
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腕を外側→内側の順で回転させます。
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腕を外側に回したときにスティックの先端が打面にヒットするようにします。
この動作を使ってスティックをバウンドさせます。
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先に行った回転運動の感覚をリバウンドに反映させて素早くと疲れにくいスティッキングを目指してトレーニングを続けましょう。
まとめ
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腕の上腕部分はパワーがあり、末端部分は細かく素早い動きが得意であるなど、体の部位が持つ特性や長所をよく知りスティッキングに生かす
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指先を使ってスティックを打面上でバウンドさせる感覚を養い、スティッキングに応用する
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腕の回転運動によってスティックをバウンドさせ、素早く疲労の少ないスティッキングを目指す
ストロークのスピードはジャンルに関わらず遅かれ早かれ突き当たる壁であり、乗り越えてもどんどん課題が出てくるような試練の道ではありますが、速いストロークを身に着けることによって表現の幅が広がったり、不要な力を抜いて演奏することを習慣づけることで関節痛などの故障から身を守ってくれます。
ローマは一日にして成らず、しかし塵も積もれば山となる、です。
ちょっとした時間に少しずつ練習を重ねていくことで少しずつご自身のスティッキングに変化が訪れていくことと思います。比較や検証のため録音をしたり動画に撮ってみることもお勧めします。
私もまだまだ発展途上です。一緒に頑張りましょう!